春に咲く樹木の代表といったら梅、桃、桜が思い浮かびますが、花の形がどれも似ているような感じなので、混同してしまうことはありませんか?
梅、桃、桜の違いはポイントを抑えれば簡単に見分けられます。
目次
梅 桃 桜の違い
梅、桃(観賞用の花桃)、桜はどれもバラ科に属しています。
一番見分けやすいのは、花びらの形(一重咲きの場合)でしょうか。
花びらの枚数は、いずれも5枚ですが形がそれぞれ違います。
また、咲く時期も梅が一番早く咲き、場所や天候にもよりますが、関東以南なら大体は桃が咲き、最後に桜と続きます。
花びらの形、花柄(花だけをつける茎)の長さ、花目の数、幹のテクスチャー、花の匂いの違いをそれぞれ見ていきましょう。
梅 バラ科サクラ属の落葉高木
・花柄がほとんどないので枝にくっつくようにして咲く
・花芽は一節につき一個なのでスカスカした感じ
・花がついている新しい枝はツルツルしているが、幹はガサガサしている。
・香りはとても良い。
(夜の闇でも馥郁(ふくいく)たる香りが楽しめるので、「夜の梅」「月の梅」「闇の梅」などが春の季語になっている)
桃 バラ目バラ科モモ属の落葉低木。
・花柄が短く、花が枝についているように見える
・節の中央に葉芽があり、その両側に花目が2個ついているので梅より華やか
(花と葉が同時に出ていると桃)
・幹は斑点模様がある
・匂いはほどんどない
桜 バラ科モモ亜科スモモ属の落葉樹
・花柄が長いので枝から溢れるように咲く
・1節に複数の花がつくので非常に華やか
・幹は縞模様があって艶がある
・匂いはほとんどない
梅 桃 桜 散り方の違いはある?
梅、桃、桜の散り方に大きな違いは無いのですが、一重咲きか八重咲きかによる違いはあります。
バラ科の花は基本的に離弁花なので、梅、桃、桜の一重咲きのものは、バラバラに散ります。
八重咲きのものは、花弁どうしがくっつくように萎れるので、そのまままとまって落ちます。
また、桜は一斉に咲き、一斉に散るので、桜吹雪となりますが、梅は枝の元の方から咲き始め、散るのも先に咲いた花から散っていきます。
梅、桃、桜の開花時期
日本列島は南北に長いので、開花時期も場所によって違い、また天候にも左右されます。
梅は日本全国どこでも一番最初に咲きます。
桃と桜は場所によって前後します。
関東地方や関西地方では3月中旬以降に桃から桜、中部地方や東北地方では桜から桃となることが多く、東北北部や北海道では梅、桃、桜が同時期に咲くこともあります。
まとめ
梅が咲き、桃が咲いて、桜が満開になると、いよいよ春が来たというワクワクした気持ちになりますよね。
福島県の三春町は梅と桃と桜がいっぺんに咲くので三春町と名付けられたそうですよ。
きっと町中が春満開といった感じになるのでしょうね。
梅と桃と桜の違いが分かると花を見る楽しみもぐっと深まります。
花の散策にこの記事が参考になれば幸いです。